2025.07.10
万博の楽しみは「こみゃく」にあり
大阪関西万博は連日大盛況です
大盛況すぎて観たいパビリオンにほとんど入れていません。
(通期パス組なので、これから気合を入れて通います)
ミャクミャクも大人気
遡れば5年前、万博のロゴマークの候補が発表されたとき、私が迷いもなく「これしかない」と選んだのが、今の「ミャクミャク」につながる、赤いニョゴニョゴに目玉のようなものが5個付いた、今使われているロゴでした。
https://www.expo2025.or.jp/news/news-20200803/
そして、「でもあまり支持されないだろうな」という漠然とした思いもありました。
それだけに、今の展開は胸が熱くなる想いです。
会場内のお土産売り場で、6,600円のミャクミャクのぬいぐるみを3つも買い物かごに入れてるおばさまが、お友達から「あなたミャクミャク気持ち悪いって言ってたじゃない」と言われて「何度も見てるうちにかわいくなってきて。孫にあげるのよ」と嬉しそうにしてるのが印象的でした。
そのミャクミャクのぬいぐるみもお土産品の売り場では売り切れ入荷待ちになり、現在(7月10日)唯一の入手方法の「ミャクミャクぬいぐるみくじ(2,200円)」に2時間待ちの列ができているのを見て、このキャラで正解だったな、との思いを新たにしました。
私がミャクミャク案になぜ惹かれたのか。一番の理由は、「日本らしい」と思えたから。
(ここからは多分に私の主観の話になりますが)
西洋的な美意識では、幾何学的なもの、シンメトリーなものが好まれ、美しいと判断されることが多い。
日本でも、家紋や伝統紋様など、幾何学的な美の要素もありますが、やはり日本らしい美の代表と言えば、西洋的観点から言えば、不規則で、歪んでいて、不完全なもの。
この差はどこから来るのか。私は、「自分がすべてコントロールして作り出した世界」を目指すか、「目の前に存在するありのままの世界」から何かを見出そうとするか、の違いだと思います。
そういう意味で、ミャクミャク案の「何か得体のしれない、人のコントロール下にないもの」を予感させる部分に日本らしさを感じ、惹かれました。
こみゃくも大活躍
このモチーフは、万博会場の内外で、さまざまに展開しています。
ロゴマークを構成する目玉のようなパーツ。
元々、「いろいろな形に変化展開していく」というモチーフだそうです
https://x.com/kouta_hikichi/status/1886074468306677988
正式な名称は「ID」というらしいですが、誰がつけたのか「こみゃく」という愛称で親しまれるようになったこのパーツが、自由に様々な形体に変化し、いろいろなアートになって万博会場内を彩っています。
これでも私が写真に収めた「こみゃく」のごくごく一部。それでもまだまだ撮りきれていません。
会場の装飾としての意匠もあれば、アーティストの作品もたくさんあります。
壁面、コンテナ、地面、いたるところに「こみゃく」があふれています。
様々なパビリオンでの魅力的な展示もたくさんありますが、なかなか予約に当たりません。並べば入れるパビリオンも、人気だと2時間から場合によっては4時間待ち。
そこに頑張るのも楽しみ方のひとつですが、会場内で多様に姿を変えて遊んだり、いろいろなアートに取り入れられたりしている「こみゃく」をさがしてみるのも、万博の一つの楽しみだと思います。
s.tsubura