2025.12.19

目的を持って行動する、ということ

仕事をしていると、とにかく動くことが求められる場面があります。

 

        まずはやってみる。

        考えるより先に手を動かす。

 

そうした行動が必要なときがあるのは確かです。

私自身も、日々の仕事の中で、

考える前にまず手を動かすことの方が多いかもしれません。

 

ただ、振り返ってみると、

成果につながった仕事には、ある共通点がありました。

 

それは、「目的を意識して行動できていたか」どうかです。

 

目的と目標は、役割が違う

仕事をしていると、こんな言葉をよく耳にします。

 

        「売り上げを伸ばしたい」

        「もっと会社のことを知ってもらいたい」

        「SNSの反応やフォロワーを増やしたい」

        「せっかくやるなら、次の仕事につなげたい」

 

どれも、仕事をしていくうえで自然な感覚ですし、

みなさんもどこかで聞いた話ではないでしょうか。

ただ、これらはすべて目標です。

 

目標とは

「どうなったら良いか」

「結果として何を得たいか」

を表したものです。

 

数字や反応、成果として確認しやすい反面、

それだけでは、行動の判断基準にはなりにくい、という側面があります。

 

一方で、目的は役割が違います。

 

目的とは

「なぜそれをやるのか」

「その取り組みを通して、どんな状態をつくりたいのか」

という、行動の前提にあたる部分です。

 

たとえば、「売り上げを上げたい」という目標の裏側には、

・自社の価値をきちんと理解してもらいたい

・必要としている人と、継続的な関係を築きたい

・相談や依頼が自然に生まれる状態をつくりたい

といった目的があるはずです。

 

目的が共有されていないと起きること

目的が言語化されないまま、目標だけが共有されると、

現場では迷いが生まれやすくなります。

 

「売り上げを上げたい」と言われても、

・短期的な数字を追うのか、

・中長期の信頼づくりを優先するのか、

判断が分かれます。

 

「フォロワーを増やしたい」と言われても、

・数を重視するのか

・関係性の濃さを重視するのか

・はたまたそこからビジネスにつなげたいのか

受け取り方は人それぞれです。

 

結果として、

誰かが間違っているわけではないのに、

方向性がズレてしまう、ということが起こります。

 

目的が共有されていると、状況は変わる

目的が共有されていると、状況は変わります。

 

「今回は、認知を広げるよりも、

 価値をきちんと伝えることを優先したい」

 

「この取り組みは、すぐに数字にはならなくても、

 次につながる接点をつくることが目的です」

 

こうした一言があるだけで、

行動の選択や判断は自然と揃っていきます。

 

        目標は、進捗や成果を測るためのもの。

        目的は、行動の方向をそろえるためのもの。

 

どちらが欠けても、仕事はうまく回りません。

 

正直、私自身、目的と目標の順序が

ごちゃごちゃになっていた時期もありました。

 

ただ、順番を間違えると、協働は難しくなる。

まず目的があり、その先に目標がある。

 

この整理ができているかどうかが、

行動が積み上がるか、散って終わるかの分かれ目だと感じています。

 

協働において、目的が見えない瞬間

特に、複数人で仕事を進める場面では、

目的が共有されていないことの影響が、より顕著に表れます。

 

「それくらい、わかっているだろう」

「まずは自分で考えてみて」

 

こうした言葉自体が悪いわけではありません。

ただ、前提となる目的が共有されていない状態で投げられると、

受け取る側は戸惑います。

 

・何のためにやるのか。

・どこを目指しているのか。

・何を判断基準にすればいいのか。

 

それが見えないまま、指示だけが飛んでくると、

依頼した側から見ても、

「思っていたものと違う」

「方向性がズレている」

という結果になりがちです。

 

すれ違いは、能力ではなく構造の問題

やっている側は、

「言われたことはやった」

 

見る側は、

「なぜこうなったのか」

 

このすれ違いの先で、

「わかっていない」

「伝わっていない」

という評価が生まれてしまいます。

 

ただ、その多くは、

能力の問題ではなく、

目的が共有されていなかったことに起因しています。

 

目的は、考えるための材料を渡すこと

目的を伝えるというのは、

答えを教えることではありません。

 

「ここを目指している」

「この点を大事にしたい」

 

そこまでが共有されていれば、

考える余地は十分に残ります。

 

むしろ、目的があるからこそ、

自分で考えることができます。

 

「まずやる」ことにも、意義はある

誤解のないように言うと、

まずやること自体を否定したいわけではありません。

 

行動しなければ、

見えてこないことも、学べないことも多い。

 

ただ、その行動が積み上がるかどうかは、

目的と結びついているかどうかで決まります。

 

がむしゃらになる前に、立ち返る

また、企業の強みは、役割分担ができることです。

だからこそ、目的は協働を前に進めるための共通言語になります。

 

忙しい日々の中では、

目的を説明する時間が惜しく感じることもあります。

 

それでも、

「何のためにやるのか」を一言添えるだけで、

行動の質は大きく変わります。

 

目的を持って行動する。

それは個人のためだけでなく、

協働をスムーズに進めるための、大切な土台だと思っています。

 

さいごに

今回の記事は、自分自身、忙しい日々の中で、

「何のために動いているのか」

「何のために働いているのか」

を一度立ち止まって考えるきっかけとして書きました。

 

目的を言葉にすることで、

行動と協働が少し前に進めば、

それで十分だと思っています。

 

Joe