2026.09.01

「そこそこ!」が分かるプロ

最近、毎週欠かさず通っている場所がある。

整骨院だ。

以前から体のあちこちに違和感があった。最初は「まあ、そのうち治るだろう」と放っていたが、少しずつ気になるところが増えてきた。

「さすがに一度ちゃんと見てもらったほうがいいかもしれない。」

そう思って、意を決して近所の整骨院へ行ってみた。そこはかなり人気の整骨院で予約はいつもいっぱい。以前から何度か利用していたカミさんから「いい先生だから」と聞いていたのが通い始めたきっかけだった。

それから、はや4か月。

以前に比べればずいぶん楽になったが、それでも週末になるとまた少し気になるところが出てくる。施術の前には、いつも先生から、

「今週はどうでした?」

と聞かれ、その週の状態を伝えると先生の施術が始まる。特に細かいアドバイスがあるわけではない。ただ、こちらの話を聞いて、体を触って、必要なところを押してくれる。それが実に的確なのだ。

「そこそこ!」

と思わず心の中で叫びたくなる場所を、ピンポイントでほぐしてくれる。ボクが「ここをお願いします」なんて言わなくても、まさに「そこ」を押してくる。ボクの体のことを、ボクより分かっているんじゃないかと思うことさえある。施術費も決して安くはないが、それでも毎週通っている。

なぜだろ…。

たぶん、「ちゃんと見てくれている」という安心感があるからだと思う。

あっ!これって…、仕事の場面でもあるような…。

ボクたちの仕事も、お客様から「ここをこうしてください」と、すべてが明確に伝えられるとは限らない。「なんとなく違う」や「もっとこうしたい」など…。そんなあいまいな言葉から始まることもよくある。その時に、言われたことだけをそのまま作業するのではなく、まず相手の話を聞き、その上でこれまでの経験や知識をもとに、その言葉の奥にあるものを考える。

 

プロの仕事というのは案外こういうことなのかもしれない。

相手の話をきちんと聞いて、状態を見極め、必要なことをする。

そして、お客様が心の中で、

「そこそこ!」と思ってくれる。

そんな仕事を積み重ねていきたい。

 

そう思いながら、今週も整骨院へ行く。

話を聞いてもらって、体を触ってもらって、最後に

「そこそこ!」

 

どうやらボクは、仕事の理想を学ぶために、毎週自分の体を教材にしているらしい…

ずいぶんと身体を張った研修である…

s.morita